興学社高等学院
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2026.04.09

軽度の発達障害がある子の高校進学|無理のない進学先の選び方

【この記事でわかること】

  • 軽度の発達障害がある子の高校進学で保護者が感じやすい不安とその背景
  • 全日制・通信制・技能連携校それぞれの特徴と違い
  • 進学先を選ぶときに確認しておきたい5つのポイント
  • 「苦手の克服」ではなく「得意を伸ばす」進学という考え方
  • 保護者がお子さまの進路選びのためにできること

「うちの子に合う高校って、本当にあるのだろうか」。軽度の発達障害やグレーゾーンと言われるお子さまをお持ちの保護者の方にとって、高校進学は大きな不安を伴う選択ではないでしょうか。全日制の高校でやっていけるのか、かといって特別支援学校では物足りないのではないか。そんな「どちらにも当てはまらない」という感覚に悩まれている方は少なくありません。この記事では、軽度の発達障害があるお子さまの高校進学について、選択肢の整理から学校選びのポイント、そして得意なことを伸ばす進学の考え方までをお伝えします。

軽度の発達障害がある子の高校進学で保護者が抱える不安

中学3年生になると、保護者の方は「この子にとって無理のない進学先はどこだろう」と真剣に考え始めます。軽度の発達障害やグレーゾーンのお子さまの場合、その悩みはより複雑になりがちです。ここでは、多くの保護者の方が感じている不安を整理してみましょう。

「うちの子に合う高校はあるのか」という不安

軽度の発達障害がある場合、学力面では大きな問題がなくても、集団生活やコミュニケーションの面で困りごとを抱えていることがあります。「勉強にはついていけるけれど、友人関係でつまずくかもしれない」「授業中じっとしているのが苦手で、先生に叱られてばかりになるのでは」という心配は、保護者の方にとって切実なものです。

お子さまの特性は一人ひとり異なるため、「このタイプならこの学校」と単純に決められないことが、不安をさらに大きくしています。

全日制か特別支援か、どちらにも当てはまらない感覚

軽度の発達障害やグレーゾーンのお子さまは、全日制高校の環境では配慮が十分に受けられない一方、特別支援学校では授業内容に物足りなさを感じるケースがあります。特別支援学校高等部を卒業しても、高校卒業資格ではなく「特別支援学校高等部の卒業資格」となるため、その後の進路が限られてしまう可能性もあります。

「どちらにも当てはまらない」と感じること自体が、保護者の方にとって大きなストレスとなっています。

情報が多すぎて判断しきれない

インターネットで「発達障害 高校 進学」と検索すると、全日制、定時制、通信制、サポート校、技能連携校、チャレンジスクールなど、さまざまな選択肢が出てきます。それぞれにメリットとデメリットがあり、何を基準に選べばよいのかわからなくなってしまうこともあるでしょう。

大切なのは、すべての選択肢を完璧に理解することではなく、お子さまに合った環境を見つけるための「軸」を持つことです。次の章からは、その軸となる情報を整理していきます。

高校の選択肢を知る|全日制・通信制・技能連携校の違い

軽度の発達障害があるお子さまが進学できる高校には、いくつかの種類があります。それぞれの特徴を正しく理解しておくことで、お子さまに合った環境を見つけやすくなります。

全日制高校(公立・私立)

全日制高校は、月曜から金曜まで朝から夕方まで授業を受けるスタイルです。中学卒業後の進路として選ぶ方が多く、学校行事や部活動が充実しているのが特徴です。

ただし、生徒数が多いため個別のサポートが行き届きにくい面があります。発達凸凹のあるお子さまにとっては、周囲とのペースの違いや人間関係のストレスが大きな負担になることも考えられます。近年は公立・私立ともに合理的配慮に取り組む学校が増えていますが、対応は学校ごとに異なります。

通信制高校

通信制高校は、自宅学習を中心に自分のペースで学習を進められる学校です。登校日数や時間帯を柔軟に選べるため、対人関係のストレスを抑えやすい環境といえます。スクーリング(登校日)とレポート提出、単位認定試験によって卒業を目指します。

一方で、学習の基本が「自学自習」となるため、自己管理が苦手なお子さまの場合は、サポートなしでは卒業までに時間がかかってしまうこともあります。

技能連携校・サポート校

技能連携校は、通信制高校と連携しながら、専門的な授業や実技を提供する教育機関です。通信制高校に在籍しつつ、日常的に技能連携校に通って学びます。技能連携校での学習を活用しながら、在籍する通信制高校の卒業要件を満たすことで、高校卒業資格の取得を目指します。

サポート校は、通信制高校の卒業をサポートするための学びの場です。学習支援や精神的なケアが受けられますが、サポート校単体では高卒資格は得られません。

少人数制や個別対応が導入されている学校が多く、発達凸凹のあるお子さまにとっては、手厚いフォローを受けながら自分のペースで学べる環境が整いやすいのが特徴です。

高校の種類を比較する

項目 全日制高校 通信制高校 技能連携校
通学頻度 毎日(週5日) 年数回〜週数回(学校により異なる) 週5日程度(学校により異なる)
学習スタイル 一斉授業が中心 自宅学習+スクーリング 実技・専門授業+通信制の学習
個別対応 学校によって差がある 比較的柔軟 少人数制で手厚い
高卒資格 取得可能 取得可能 取得可能(通信制高校と連携)
向いているタイプ 集団生活に大きな困りごとがない場合 自分のペースで学びたい場合 手厚いサポートを受けたい場合

進学先を選ぶときに確認しておきたい5つのポイント

高校の種類を把握したら、次はお子さまに合った学校を見極めるためのポイントを押さえましょう。偏差値や知名度ではなく、「この子が安心して通い続けられるか」を軸に考えることが大切です。

学習ペースの柔軟性

発達凸凹のあるお子さまは、得意な教科と苦手な教科の差が大きいことがあります。一斉授業のペースについていけない場面が続くと、自信を失い、学校へ行くこと自体が苦痛になってしまうこともあります。

学習の進度を個別に調整してもらえるか、苦手な部分をフォローしてもらえる仕組みがあるかを確認しましょう。

SST(ソーシャルスキル・トレーニング)の有無

SST(ソーシャルスキル・トレーニング)とは、社会生活で必要なコミュニケーションや対人スキルを練習する取り組みのことです。人との距離感のとり方や、困ったときに助けを求める方法などを、実践を通じて学びます。

コミュニケーションに苦手さを感じているお子さまにとって、SSTを授業として取り入れている学校は、安心できる環境づくりにつながります。

少人数制・個別対応の体制

大人数のクラスでは、周囲の刺激が多く集中しにくかったり、先生に質問しづらかったりすることがあります。少人数制のクラスや、担任と副担任の2名体制、カウンセラーの常駐など、個別に相談できる環境があるかどうかは、学校選びの重要な判断材料です。

卒業率・卒業後の進路実績

入学しても卒業できなければ、お子さまの将来の選択肢が狭まってしまいます。卒業率がどの程度か、卒業後にどのような進路に進んでいるかを確認しておくと、入学後の見通しが立てやすくなります。

特に、「高校卒業資格」が取得できるかどうかは、就職や進学の際に大きく影響するポイントです。

本人が「ここなら通えそう」と思えるか

最終的にその学校に通うのはお子さま自身です。保護者の方がどれだけ良い学校を見つけても、本人が「ここは合わない」と感じてしまうと、通学を続けることが難しくなります。

学校見学やオープンキャンパスに一緒に参加して、教室の雰囲気や先生との距離感、通学の負担などを実際に体感してもらうことが大切です。お子さまの「ここなら大丈夫そう」という感覚を尊重しましょう。

「得意なこと」を伸ばす進学という考え方

発達凸凹のあるお子さまの進路を考えるとき、「苦手なことをどう克服するか」に目が向きがちです。しかし、「得意なことをどう伸ばすか」という視点に切り替えることで、お子さまの可能性は大きく広がります。

苦手を克服する教育と得意を伸ばす教育

学校教育ではどうしても「できないこと」に注目されがちです。テストの点数が低い教科をどう上げるか、授業態度をどう改善するかといった課題に追われるうちに、お子さまが本来持っている強みや興味が見えにくくなってしまうことがあります。

発達凸凹とは、得意なことと苦手なことの差が大きい状態を指します。苦手な部分にばかり目を向けるのではなく、得意な部分を認めて伸ばしていく教育が、お子さまの自己肯定感を育て、将来の自立につながります。

興学社高等学院の取り組み

私たち興学社高等学院では、「得意なことを好きなように学ぶことができる環境」を大切にしています。入学のときにはWISC-Ⅴ検査を実施し、お子さまの特性を把握したうえで、得意なことを一緒に探していきます。

選択授業は180種類以上。心理テク、プログラミング、声優基礎、LEGO、ウクレレ、イラストなど、お子さまの興味や得意分野に合わせて授業を選ぶことができます。「好き」を見つけ、それを学ぶ楽しさを感じることで、自信を持って高校生活を送れるようになります。

また、SST(ソーシャルスキル・トレーニング)を授業に取り入れており、コミュニケーションが苦手なお子さまも、少しずつ社会で必要な力を身につけていくことができます。

参考:興学社高等学院「発達凸凹がある人へ」

高校卒業資格取得率98.9%の実績

当校の高校卒業資格取得率は98.9%です(令和6年度実績)。単位取得に向けた手厚いフォローがあり、テストに出席できなかった場合でもフォロー体制が整っています。自分のレベルに応じた進度で学べるため、無理なく高校卒業資格の取得を目指すことができます。

参考:興学社高等学院「学校の特徴」

保護者ができること|進学を一緒に考えるために

お子さまの高校進学は、保護者の方にとっても大きな決断です。「正解」がひとつではないからこそ、お子さまと一緒に考え、納得のいく選択をすることが大切です。

お子さまの特性を理解する

まずは、お子さまが何を得意とし、何に困りごとを感じているのかを把握することから始めましょう。WISC-Ⅴ検査などの心理検査を受けることで、お子さまの発達の特徴を客観的に知ることができます。検査結果をもとに、どのような環境が合っているのかを考える手がかりになります。

当校ではWISC-Ⅴ検査を実施しており、入学検討中の方も受けることができます。検査結果をもとに、お子さまの特性に合った学び方を一緒に考えていきます。

参考:興学社高等学院「心理検査WISCについて」

学校見学・オープンキャンパスに参加する

パンフレットやWebサイトの情報だけでは、学校の雰囲気や先生の対応はわかりにくいものです。実際に学校を訪問し、教室の様子や生徒同士の関わり方を見てみましょう。先生に直接質問できる機会を利用して、「発達凸凹のある生徒への対応実績」や「困ったときの相談体制」を確認しておくと安心です。

お子さまと一緒に見学することで、本人が「ここなら通えそう」と感じるかどうかも確かめられます。

本人の「やりたい」を大切にする

進路選びでは、保護者の方が「この学校なら安心」と思う気持ちと、お子さまの「ここに行きたい」「これを学びたい」という気持ちのバランスが大切です。お子さまの意思を尊重し、「やりたいこと」を軸に学校を選ぶことで、入学後のモチベーションが大きく変わります。

発達凸凹のあるお子さまは、興味のある分野に対して高い集中力や独自の視点を発揮することがあります。その「好き」や「得意」を活かせる環境を一緒に探してみてください。

お子さまに合った環境で、自分らしい高校生活を

軽度の発達障害やグレーゾーンのお子さまの高校進学は、「全日制か特別支援か」の二択ではありません。通信制高校や技能連携校など、お子さまの特性に合わせた多様な選択肢があります。

大切なのは、お子さまが「ここなら自分らしくいられる」と感じられる環境を見つけることです。苦手なことに目を向けるだけでなく、得意なことを認めて伸ばしていく視点が、お子さまの自信と将来の可能性を広げてくれます。

興学社高等学院では、発達凸凹のあるお子さまが安心して学べる環境と、180種類以上の選択授業、SST、WISC-Ⅴ検査を通じた一人ひとりに合った学びを提供しています。「うちの子に合う学校があるのだろうか」と悩んでいる保護者の方は、まずはオープンキャンパスや個別相談にお越しください。お子さまの得意なことを一緒に探すところから、始めてみませんか。